読書のものさし

おもに九州に縁のある作家や作品を紹介する書評ブログ

エッセイ

【爆笑】その男、異邦人につき! 深沢七郎「言わなければよかった日記」~

今回読んだ本は、深沢七郎『言わなければよかったのに日記』 3章形式で展開される、260ページあまりのエッセイ集です。 肩の力が抜けた自然体の文章が心地よく、 すいすいと読み継いでいけます。 本書の読みどころは、ひょんなことから文壇の仲間入りをする…

恋愛ベタな僕が大学生に『愛の試み』をおすすめする理由

今回読んだ本は、福永武彦『愛の試み』。 文庫本にして160ページと短い、哲学風のエッセイです。 愛という抽象的な内容をあつかうため、硬質な文体で、 抽象的な言葉が多く使われています。 ですが、エッセイをもとにした挿話付きなので、 読者が実感に即し…