読書のものさし

おもに九州に縁のある作家や作品を紹介する書評ブログ

海外小説

リルケが刻んだ永遠の青年像 ~リルケ『マルテの手記』の感想~

今回読んだ本は、ドイツの詩人・リルケが書いた『マルテの手記』です。 文庫本にして500ページを超える長編小説です。 立派な詩人になりたいと夢を抱くマルテが、 都会のパリへ上京してきた日々の記録が綴られています。 「マルテの手記」には、不慣れな世界…

ドストエフスキーはやっぱり難しい? ~ロシア文学の名作『罪と罰』の感想~

今回読んだ本は、ドストエフスキーの『罪と罰』です。 私が『罪と罰』を知ったのは、約20年前のことになります。 ですが、なかなか手にとれなかった。 表紙から察する内容の重さ、長ったらしい人物の名前、人間関係のややこしさに、 何度も挫折を繰り返しま…